股関節の痛み
こんにちは、あうる整体整骨院のブログをいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。
管理鍼灸師をしております、石本と申します。
当院へ受診されている患者様の中でも股関節の動きが硬く、痛みもあり、腰への負担を訴えられる方が沢山いらっしゃいます。
股関節に痛みを起こす病気を持つ人は全国で400〜500万人いると言われています。
そのうちの大半が変形性股関節症と考えられています。
股関節は他の関節と違い、深い所にあることや筋肉や靭帯(じんたい)に囲まれています。
そのため、そもそも症状を自覚しにくく、進行してから気づくことも少なくありません。
症状として最も多いのは、足の付け根の痛みや違和感です。その他に、おしりや太もも、ひざの痛みとして出てくることもあり、そのため股関節の病気だと気づ
かない人が多くいます。
また、左右に揺れて歩くというのもこの病気のサインです。
歩いているときに人に指摘されて気づく人もいます。あぐらをかきにくくなったり、靴下の着脱や足の爪切りが困難になったりすることも症状の一つです。
変形性股関節症の痛みの原因として股関節の一部の発育不良が考えられます。
股関節は骨盤と大腿骨のつなぎ目の関節で、大腿骨の先端を臼蓋という穴が包み込む構造をしています。
変形性股関節症による痛みは大腿骨と臼蓋の軟骨がすり減って、炎症を起こしたり骨が変形したりすることで引き起こされます。
軟骨がすり減る原因として、最も多いのが、骨の形に異常がある場合です。
日本人に多い骨の形の異常に臼蓋形成不全という病気があります。
普通は骨盤の骨が大腿骨の頭を3分の2以上覆って
います。
しかし、臼蓋が十分に発育しない臼蓋形成不全は大腿骨を覆っている部分が小さいため、通常より少ない軟骨の範囲で体重を支えることになります。
負荷が狭い範囲に集中し、軟骨の負担が大きくなり、すり減ってしまうのです。
いったんすり減ってしまった軟骨は、ほとんどの場合元に戻りません。
適切な治療を受けないと軟骨のすり減りが進行してしまうため、早期に診断を受けて、早めに治療することが重要です。
変形性股関節にとって有効な治療法として運動療法があります。
運動療法は痛みの軽減に効果があり、変形性股関節症の症状を改善するためには欠かせません。
運動は、痛みをやわらげたり、股関節を動かすた
めに必要な筋力を維持する目的で行います。
痛みがあるからといって動かないでいると、股関節周りの筋力が低下し、動きが悪くなり、症状が悪化する悪循環に陥ります。
股関節の可動域を広げ、股関節周りの筋肉を鍛える運動をして、股関節の安定性を高めることで、痛みが和いだり、生活の質が改善することが分かっています。
(2020年2月13日)