変形性股関節症

股関節の筋トレ

前回のブログにて股関節の痛み、変形性股関節症について、運動療法が大切であると説明させていただきましたが、今回はご自宅でも簡単にできる股関節の筋力トレーニングをいくつかご紹介させていただきます。

股関節とは、脚の付け根に位置し、大腿骨と骨盤をつなぐ関節です。
ストレッチで伸ばしたあとの筋肉をしっかり鍛えましょう。
筋肉の機能を維持するエクササイズは40〜50代の女性に多いという股関節に生じる痛み、家事で股関節周辺の筋肉は使われているはずなのに、なぜ疲労してしまうのかと思われている方も多いようです。
その疑問に関しては、筋肉はある一定の負荷を与え続けないと維持できないからです。
日常生活の動きでは残念ながら負荷が足りないのです。
そこで、筋肉をほぐして伸ばした後に行いたいのが、筋肉の動きを維持するための筋力トレーニングです。
ストレッチで伸ばした筋肉も変な使い方をすると、すぐにまた硬くなってしまいます。
筋肉をあるべき位置にコントロールして、機能を維持するための運動が必要不可欠なのです。

注意点として筋肉痛が生じたら無理して行わず、週2〜3回の頻度を目指しましょう。

枕つぶし
1.枕かクッション、あるいは折り畳んだバスタオルなどを用意してください。
仰向けに寝て、片方の股関節を広げ、枕の上に乗せます。
2.お腹に力を入れながら膝を外に開き、膝で枕をつぶします。
この状態で3秒キープしてください。
左右とも10回を1セットとして3〜5セットを目安に行ってください。
効果を高めたいときは横向きに寝て両膝を曲げ、脚を揃えると効果的です。

ブリッジ
1.仰向けに寝た姿勢で両膝を立てます。
かかとはできるだけお尻に近づけてください。
両手は体の横で床につけてバランスをとります。
2.お腹にしっかり力を入れて、お尻を床から持ち上げます。
肩から膝までが一直線になるようにし、3〜5秒キープ、10回3〜5セットを目安に行ってください。

お尻を持ち上げたとき、腰に負担がかかるので体を反らさないよう注意してください。

ベルビックティルト
1.椅子に浅く腰掛けて、両脚の間をこぶし1つ分
くらい開けます。
両手は腰に当て、指が左右の腰骨に触れるようにします。
2.息を吐きながら下腹部全体に力を入れ、骨盤を前に動かし、次に息を吸いながら骨盤を後ろに動かします。
これを1回として10回繰り返し、3〜5セ
ットを目安に行ってください。
お尻の位置を動かさないよう注意してください。

腸腰筋ステップ
1.椅子に浅く腰掛けます。
両脚の間はこぶし1つ分開けます。
背すじをまっすぐにして膝は直角にし、両手は脚の付け根部分に置きます。
2.背すじをまっすぐ伸ばした姿勢を保ちながら、脚の付け根をしっかり押さえてその場で足踏みをします。足は高く上げすぎず、手の力に逆らうように少し持ち上げる程度でおこなってください。
20回を5〜10セット行っていただけると効果的です。

(2020年2月13日)


股関節の痛み

こんにちは、あうる整体整骨院のブログをいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。
管理鍼灸師をしております、石本と申します。

当院へ受診されている患者様の中でも股関節の動きが硬く、痛みもあり、腰への負担を訴えられる方が沢山いらっしゃいます。
股関節に痛みを起こす病気を持つ人は全国で400〜500万人いると言われています。
そのうちの大半が変形性股関節症と考えられています。
股関節は他の関節と違い、深い所にあることや筋肉や靭帯(じんたい)に囲まれています。
そのため、そもそも症状を自覚しにくく、進行してから気づくことも少なくありません。

症状として最も多いのは、足の付け根の痛みや違和感です。その他に、おしりや太もも、ひざの痛みとして出てくることもあり、そのため股関節の病気だと気づ
かない人が多くいます。
また、左右に揺れて歩くというのもこの病気のサインです。
歩いているときに人に指摘されて気づく人もいます。あぐらをかきにくくなったり、靴下の着脱や足の爪切りが困難になったりすることも症状の一つです。

変形性股関節症の痛みの原因として股関節の一部の発育不良が考えられます。
股関節は骨盤と大腿骨のつなぎ目の関節で、大腿骨の先端を臼蓋という穴が包み込む構造をしています。
変形性股関節症による痛みは大腿骨と臼蓋の軟骨がすり減って、炎症を起こしたり骨が変形したりすることで引き起こされます。
軟骨がすり減る原因として、最も多いのが、骨の形に異常がある場合です。
日本人に多い骨の形の異常に臼蓋形成不全という病気があります。
普通は骨盤の骨が大腿骨の頭を3分の2以上覆って
います。
しかし、臼蓋が十分に発育しない臼蓋形成不全は大腿骨を覆っている部分が小さいため、通常より少ない軟骨の範囲で体重を支えることになります。
負荷が狭い範囲に集中し、軟骨の負担が大きくなり、すり減ってしまうのです。
いったんすり減ってしまった軟骨は、ほとんどの場合元に戻りません。
適切な治療を受けないと軟骨のすり減りが進行してしまうため、早期に診断を受けて、早めに治療することが重要です。

変形性股関節にとって有効な治療法として運動療法があります。
運動療法は痛みの軽減に効果があり、変形性股関節症の症状を改善するためには欠かせません。
運動は、痛みをやわらげたり、股関節を動かすた
めに必要な筋力を維持する目的で行います。
痛みがあるからといって動かないでいると、股関節周りの筋力が低下し、動きが悪くなり、症状が悪化する悪循環に陥ります。
股関節の可動域を広げ、股関節周りの筋肉を鍛える運動をして、股関節の安定性を高めることで、痛みが和いだり、生活の質が改善することが分かっています。

(2020年2月13日)


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