頚椎椎間板ヘルニア
頸の痛み 手の痺れ こわばり
こんにちは、大阪市城東区東中浜のあうる整体整骨院で鍼灸治療を担当しております、石本と申します。
今日は頚からくる手の痺れにつきまして、痛みの発生と原因、御自宅でも簡単にできる予防とストレッチをご紹介します。
頚のトラブルが起こる人のほとんどに、ストレートネックという症状がみられます。
ストレートネックとは、ゆるやかにカーブしているはずの頚椎(背骨の頚の部分)が、頚を前に出した姿勢を続けたことによって、まっすぐになってしまった状態です。
日本人は、おじぎの文化も深く根づいているため、前傾姿勢になりがちであり、それに加えて現代社会では、パソコンやスマートフォン、携帯電話をよく使うことで、どうしても頚を前に出す前傾姿勢を取ることが多く、ストレートネックの増加が助長されたと考えられています。
ストレートネックになると、体の約10%もある頭の重みが頚にまともにかかるため、頚肩の周りにある筋肉や神経にも大きな負担を与えます。
頚周りへの負担は、筋肉の疲労となり、頚肩の凝り、そして手の痺れ・こわばりとして感じられます。
頭の重みで頚椎の関節と関節の間が縮まってしまうと、そこに存在する多くの神経が圧迫されるのがこの不快な症状の原因です。
例えば、上位頚椎で神経が圧迫されると、耳鳴りやめまい、頭痛、自律神経失調症などがおこります。
また、下部頚椎が圧迫されると、頚や肩のこり、手・腕のしびれが現れやすくなります。さらに、頚椎の椎間にある椎間板が圧迫されて突き出し、頚椎椎間板ヘルニアになることもあります。
発生頻度は男性よりも、女性や子どもに多く見られます。おそらくそれは、関節が男性に比べて柔らかいため、骨格に悪いクセがつきやすいからだと思われます。
一方、男性は元来、ストレートネックになりにくいものの、異常を感じたときには、かなり状態が悪化している場合が多くあります。
いずれにせよ、ストレートネックはできるだけ早くから予防し、早期改善するべきです。
ストレートネックの改善方として、ご家庭でも簡単にできる方法があります。
その方法とは、
顎の先に指を当て、頭と頚を後ろの方向へ押したり戻したりを、くり返すという方法があります。
非常に簡単な方法ですが、二つだけ注意点があります。
一つめは、肩の位置を動かさず、頭と首を水平にスライドさせるように後ろへ押し込むこと。
二つめは、強めにぐっと押し込むことです。
もし、やり始めたばかりで、うまくできないと感じた場合は、背中を壁につけて行うとコツがつかみやすいと思います。
この運動はむち打ち、ヘルニアをお持ちの方でも出来るので是非ともおためしください。
(2019年11月20日)
頚の痛み 曲げる角度により出る痛み
首から肩にかけて出る痛みに悩まされている方は、パソコンを使ったデスクワークやスマートフォンの使いすぎなど現代社会では非常に多いのではと思われます。
よく肩が凝っているなど表現されるいわゆる肩こりから重症性の上肢に放散する痺れを伴う症状まで今日は首から肩にかけて起こり得る疾患を説明させていただこうと思います。
首、頚部と言われるこの部分の解剖的な位置関係からご説明させていただきます。
まず、体の基礎となる背骨、脊柱から説明します。
脊柱は頚、胸、腰とパートがわかれていて、今回取り上げさせていただく頚の部分は7つの椎体から成り立ちます。
一番上にある第一頚椎、環椎と呼ばれる椎体は後頭骨(後頭部)の下にあり頭を支えています。頚はいろいろな方向に動く事ができます。
これは第一頚椎、環椎と第二頚椎、軸椎とが特別な形をしているため頭を左右に回すことが出来る為です。
第三頚椎以下は同じような形をしています。
頚椎は前方の円柱状の椎体と後方の椎弓、そしてこれを結び付ける椎弓根からなっています。
椎弓の後方のとがった部分を棘突起といいます。
第二頚椎以下の椎体と椎体の間には椎間板と呼ばれるクッションの役割をするものがあります。
上下の椎弓の間のつなぎ合わせる部分は関節になっており椎間関節とよばれています。
椎体の後ろ部分には椎弓根と椎弓が作る空洞があり椎孔といいます。
上下の椎孔が重なる事により脊柱管が作られます。
この様に複雑な仕組みを持った頚椎は非常にトラブルを抱えやすい部位と考えてよいでしょう。
最もよく聞く頚の痛みとしては頚椎椎間板ヘルニアが思い浮かびます。
頚椎椎間板ヘルニアとは先ほど説明した椎間板が破れ中の組織が飛び出し椎体と椎体の間から出ている神経を圧迫するのがヘルニアと言われています。
ヘルニアの重大な症状としては神経根の圧迫による上肢の痺れですが、頚の動きにより神経根への圧迫を助長してしまうことがあります。
臨床検査法でも用いられる検査法でジャクソンテスト、スパークリングテストというものがあえてこの動きをし痛みの再現をだすテスト法ですが、まずジャクソンテストは頭部を背屈させ下方に押さえる事で上肢の痺れを再現するテストで、スパーリングテストは頭部を後屈、側屈し側屈側の上肢への痺れを診るテストになります。
頚の動きによる痛みにも上を向いた時頚に痛みが出るというものとそれに加え上肢に痺れが出るというもので全く疾患の状態は変わってきます。もし頚を動かした時痛みやしびれを感じる、心当たりがあるという方は当院にご相談ください。
(2019年11月10日)