温熱療法
体を温める
体にはもともと体を健康に保つための自己修復力や自己免疫力があります。
ウイルスなどから体を守る免疫力はもともと体に備わっているため病気にならない体をつくるには免疫力を高める働きが必要です。
免疫力とは、外から侵入した病原体などを見つけて撃退する、抵抗力や回復力のことで、体中で働いています。
外的な病原体の場合、目、鼻、耳、口などから入り、気道や食道などを通過して体内へと侵入してきます。
体を病原体から守ってくれる免疫細胞はその各所に存在し、体中でブロック機能が働き唾液、のどの奥の腺毛、食道の粘膜、胃酸などで病原体から体を守ります。
では、そんな免疫力を高めるためにはどうすればよいのでしょうか?
それには体温を上がることが必要です。
体温を上げると体の機能が活性化され、免疫力も上がります。
体温をあげる方法として、
①腹式呼吸&深呼吸で体温を上げる
呼吸すると筋肉が動き、筋肉が動くと体温が上がります。
男性は腹式呼吸、女性は胸式呼吸が多いのですが、腹式呼吸は人体で最も大きな筋肉でもある横隔膜が動くので、高い発熱効果が望めます。
深呼吸は腹式なので女性は1日数回、深呼吸すると効果的です。
呼吸が浅くなっていると感じたときは、深い呼吸を意識し、おへその下に力を入れて大きく息を吸い込んだら数秒止め、しっかりとおなかが膨らんでいるのを感じてからゆっくりと息を吐き出すのを3回くり返します。
②爪もみツボ刺激で静脈の流れをよくする
爪のはえぎわの両角には神経線維が密集する「井穴(せいけつ)」というツボがあり、東洋医学ではこのツボが自律神経を調節するポイントと考えられています。
爪もみは井穴を刺激する健康法で、ここを刺激すると自律神経に伝わりバランスが整います。
それによって免疫力が高まり、血液の流れもよくなります。
指先には毛細血管も密集しており、爪もみの刺激はこれらの血管の血流を促すポンプのような役目も果たします。
1日2〜3回を毎日続ければ、血行が良くなり不調改善に効果があるといわれています。
③正しく入浴、質のよい睡眠で労を回復
体の疲れをとるためには、良質な睡眠をとって自律神経を整えることが不可欠です。
睡眠中は免疫細胞の働きが活発になり、免疫力も高まります。
人は体温を下げながら入眠するので、布団に入る30分前に体温を上げると質のよい睡眠がとれます。
入浴すると体が温まり、疲れが心地よくほぐれてリラックスすることで副交感神経も働きます。
湯温が高いと交感神経が働いてしまうので
42度以下に設定してもらいゆっくり入るのが良いかと思います。
シャワーだけでは体が温まらないので、湯船につかって体を温める入浴習慣を身につけることが大切です。
同じ環境にいても、カゼなどの感染症にかかる人とかからない人がいます。この違いは免疫力の違いです。
免疫力をたかめることによって様々な病気から身を守ることができます。
免疫は、ストレスや不規則な生活、生活習慣の乱れなどがあると自律神経のバランスが崩れて低下します。
そのため、健康を維持するためには、日ごろから自律神経のバランスを崩さないようにすることが大切です。
(2020年3月12日)
箱灸の効果
いつもあうる整体整骨院のブログをご覧いただきありがとうございます、あうる整体整骨院で管理鍼灸師をさせていただいております、石本と申します。
今日のブログのテーマは「お灸」です。
そのお灸の中でも、「箱灸」というお灸の方法についてご説明させていただきたいと思います。
当院には経穴(ツボ)にポイントを絞り施灸する小さいタイプの温熱灸と大きな範囲で体を暖める箱灸の二つのタイプのお灸があります。
先にご紹介した小さいタイプのお灸は炭化もぐさを用いた、筒状の小さな台の上でもぐさを燃やし、筒の中でもぐさと皮膚の間で温熱を生み出すに対して、箱灸は比較的大きな箱状の容器の中でそのままのもぐさを燃やして熱を与える方法をとります。
この二つの違いは何なのでしょうか?
まず、小さいお灸は局所的な痛みに対して有効であり、灸の熱がツボという体の特定された部分に刺激を与えることで生態反応を生み出し本来人間が持っている自然治癒力を活発にし、痛みのでている部分の血流を良くして痛みの改善を図る効果があります。
一方箱灸はお腹や背中、腰など体の中でも大きな面をダイレクトに温めます。
箱灸の熱は、遠赤外線のように外から与える熱ではなく内部に働きかけて、内側から湧き出てくるような熱です。
サーモグラフィーを用いた生態実験では箱灸の熱は1〜2日間持続するとされています。
また、箱灸の一番の利点はお腹や背中など大きな部分をダイレクトに温めるため内蔵温度の低下を防ぎ、免疫力をアップさせる作用にも富んでいます。
首肩の痛み、腰痛、関節痛、自律神経のアンバランス、原因不明の倦怠感など様々な症状に適応できる箱灸は万能治療機といっても過言ではないでしょうか?
今回箱灸の案内をするに当たり、原因がわからないですが、しぶとくのこる体の疲れなど病名のない症状に悩む方はかなりおおいことをしりました。
体がおもだるく、やる気が出ないや、急に襲ってくる喪失感などホルモンバランスの影響もかんがえられますが、現代人は心も体もバランスは崩れきっています。
色んな部分でのストレスなどが原因で自律神経が乱れてしまい、休まなくてはいけいときに行動して、起きなくてはいけない時間に休むなど体が本来もっている体内時計とは反対の生活を送っているのかもしれません。
そこで、元気な毎日を過ごしたいと言う方にはお灸が良いのではないかと想い、紹介することにしました。
お灸などの鍼灸治療は自律神経を調整してくれることがわかっていますが、お灸は体を活発にする交感神経を優位にもっていくので、元気を出したい方にはもってこいです!
(2019年10月7日)